商いのまち船場
卸問屋街と船場センタービル
船場センタービルのある船場エリアは、古くから繊維、雑貨、小間物などの問屋街として発展した地域です。第二次世界大戦後は、御堂筋、四つ橋筋、堺筋をはじめとする街路の新設拡張など都市基盤の整備がめまぐるしい勢いで進められました。
なかでも船場地域は東西方向の川の流れに沿った恵まれた構造から、御堂筋を中心に南北方向の都市軸を持つ構造へと変容を遂げました。このことで繊維卸売業者が集中していた丼池繊維問屋街も活況を呈し、近畿地方はもとより西日本全域を代表する商業地域になりました。
昭和45(1970)年、大阪万国博覧会の開催に合わせて御堂筋から堺筋を超えて東西にのびた船場センタービルが完成し、船場の新しい顔となりました。
平成27(2015)年には外壁を全面改修、モダンなアルミパネルで外壁を覆いイメージを一新させました。また令和2(2020)年3月には開館50周年を迎え、卸売業のみならず多くの小売店舗が入居し地域を代表するランドマークとなっています。
江戸時代に多く見られた「丁稚」は、「弟子」がなまったといわれており、小学校を卒業するくらいの年齢でお店に奉公しました。
明治時代には、丁稚の前掛けの紐(ひも)の色で何の商売かわかったそうです。例えば、道修町(薬屋)の茶紐、横堀筋(瀬戸物屋)の白紐、本町筋(太物屋、普段の木綿や麻を扱う店)の紺紐、御堂筋(履物屋)の黒紐などです。
丁稚も業種を知ってもらえることで、それを誇りに思い、立派な船場商人が育っていくのでした。
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